顔面ミオキミア

  • 症状

ミオキミアは不規則で持続時間が長い小さな不随意運動で、一部の皮膚表面からさざ波が周囲に波紋状に伝わるような筋収縮で観察され、自覚的にはピクピクとした感じが一般的です。発生のしくみは、下位運動神経(ニューロン)に異常な電気活動が生じるため、その支配下にあるいくつかの筋線維(筋線維束)が安静時に群発して興奮することによって起こるとされています。これが顔で起こる顔面ミオキミアは、顔面神経が支配する眼輪筋という筋肉の一部に異常な興奮が発生することで生じます。確定診断を行うには眼輪筋を針筋電図で調べ、特徴的な筋放電パターンが観察されるとこの病気と判断します。

  • 原因

ミオキミアは顔面では下眼瞼に多く、健康な人でもワープロやパソコンの長時間操作などがもたらす眼精疲労や、寝不足の際に一時的に感じられることがあります。その他に顔面ミオキミアを起こしうる疾患には、脳幹部の腫瘍(しゅよう)や炎症、多発性硬化症、外傷による顔面神経損傷の後遺症などが挙げられます。